「VTI」で資産形成を自動化する

 理不尽な環境から逃げ出し、加害者を訴える「資金」を作るべく、生活防衛資金を除く資産の8〜9割を米国株へ投じました。


 なぜ貯金ではなくリスクを取って投資を選んだのか。

 それは現金を元手により早く資産を増やす必要があったからです。

 しかし、復職当時の私は心身ともに限界で何よりもまず「休息」が第一。過去に個別株で大損したこともあり、企業の財務諸表を分析したり、チャートに張り付いたりする気力・体力も残っていませんでした。

 そこで行き着いたのが以前から継続していた「インデックス投資」です。

 証券口座の自動積立設定をして放置。積立金額は限界まで増やし、日々を生き抜く。売却はせず時間を積み重ねました。

 現在も資産運用のコアとなっているのがVTIです。

目次

VTI(Vanguard Morningstar Total Stock Market ETF)とは

  • 連動指数 Morningstar US Total Market Index
  • 設定日 2001年5月24日
  • 経費率 0.03%(低水準)
  • 構成銘柄 約4,000銘柄(米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%を網羅)
  • 運用会社 バンガード社

Morningstar US Total Market Indexとは

 一言で言えば、「アメリカの株式市場のほぼ100%」を網羅する指数です。

 有名な「S&P500」は、厳しい基準で選ばれた米国のトップ約500社(市場の約80%)で構成されています。一方、このMorningstarの指数は、現在の巨大企業から名もなき中小企業まで、約4,000社を丸ごとパッケージにしており、S&P500の死角をカバーできます。

 歴史的に、小型株は大型株(S&P500等)を上回るリターンを記録してきました。

S&P500と同じトップ企業の強固な成長を享受しつつ、次のGAFAMやテスラになるかもしれない未来の急成長企業を、まだ小さいうちから享受できるのが最大の強みです。

「アメリカという国全体の成長に賭ける」という、極めて合理的で死角のない指標と言えます。

 多くの人がインデックス運用とはS&P五〇〇指数を買うことだと間違って思い込んでいる。しかし、もはや今日ではそれだけがインデックス運用ではない。S&P五〇〇指数はアメリカ経済の最もダイナミックな部分を構成する、何千もの中小企業群を除外しているからだ。


 S&P五〇〇がカバーしているのは、アメリカの株式時価総額の七五%ないし八〇%ほどである。したがって文字通り何千もの銘柄が、S&P五〇〇以外の二〇%ないし二五%の中に含まれているのである。ここに含まれている企業群のほうが、リスクも高いけれどより大きなリターンも期待できる、有望成長株であることが多い。

 
(中略)
 これらのより広範な市場指数に基づくインデックス・ファンドがいくつも販売されており、一般に「トータル・ストック・マーケット・ポートフォリオ」と呼ばれている。過去の成績が将来を保証するわけではないが、これらの広範に分散投資したインデックス・ファンドが今後も平均的な積極運用ファンドより高いリターンをもたらす可能性は大きい。

出典:バートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版>』(第15章より一部引用)

組入れ上位10銘柄

S&P500指数連動ETFのVOOと比較しています。


保有比率が異なるものの、どちらも上位10銘柄は同じです。


VTIの方が組入銘柄数が多い関係で1つの銘柄の比率はVOOより低くなっています。

VTI(全米)VOO(S&P500)
銘柄名保有比率(%)銘柄名保有比率(%)
NVIDIA Corp6.87%NVIDIA Corp8.08%
Apple Inc6.30%Apple Inc7.03%
Microsoft Corp5.10%Microsoft Corp5.69%
Amazon.com Inc3.40%Amazon.com Inc3.84%
Alphabet Inc2.69%Alphabet Inc3.01%
Broadcom Inc2.37%Broadcom Inc2.65%
Alphabet Inc2.12%Alphabet Inc2.39%
Meta Platforms Inc1.70%Meta Platforms Inc1.90%
Micron Technology Inc1.46%Micron Technology Inc1.63%
Tesla Inc1.40%Tesla Inc1.56%

以下のページより引用
VTI
https://investor.vanguard.com/investment-products/etfs/profile/vti
VOO
https://investor.vanguard.com/investment-products/etfs/profile/voo

2026年9月時点

セクター比率

 S&P500指数連動ETFのVOOと比較しています。


 VTIの方が一般消費財、エネルギー、ヘルスケア、工業製品、不動産、テクノロジー、公共事業のセクターが多く、基礎素材産業や生活必需品、金融、通信サービスは低めです。

セクターVTI(全米)VOO(S&P500)
基礎素材産業1.60%1.80%
一般消費財12.00%9.10%
生活必需品3.40%4.50%
エネルギー3.70%3.50%
金融10.40%12.30%
ヘルスケア9.50%9.30%
工業製品11.80%8.30%
不動産2.20%1.80%
テクノロジー40.90%37.90%
通信サービス2.10%9.50%
公共事業2.30%2.00%

以下のページより引用
VTI
https://investor.vanguard.com/investment-products/etfs/profile/vti
VOO
https://investor.vanguard.com/investment-products/etfs/profile/voo

2026年9月時点

株価チャート

Google Financeより引用
2026年9月時点

 直近5年間の株価上昇率はVOOが勝ります。

出発点の配当利回りと利益の期待成長率を足し合わせると、S&P五〇〇ベースの株式投資の総リターンは年平均七%弱と考えられる。

出典:バートン・マルキール著『ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第12版>』(第13章より一部引用)

 上記のリターン7%弱は、複利を考慮した「CAGR(年平均成長率)」を用いた数値ですので、それに基づいて計算し直してみます。


 

 複利を考慮した年平均成長率(CAGR)で計算すると、VTIは10.33%、VOOは11.38%です。


 株式の長期的な期待リターンは年平均7%弱とされているため、どちらの指数も歴史的平均を大きく上回るパフォーマンスを出している事実が確認できます。

配当利回りと分配金履歴

基準日:2026年9月時点
他ETFと比較した分配金($)履歴は以下の通りです。

※各ETFの設定来〜2025年までの過去配当実績(Yahoo Finance)に基づき筆者集計

※設定直後など、増配率が100%を超える特異な年は平均値の計算から除外

※減配時はセルを赤で表示

 2026年9月時点のデータにはなりますが、1口あたりの利回りではVYMをはじめとした高配当ETFに劣るものの、増配率で見るとVYM、SPYD、HDVよりもVTIの方が高くなっています。


 キャピタルゲインを求めつつ、配当金の増配も求めたい方に適しています。

 

まとめ

  • 低コストで米国の約4000銘柄に分散投資ができ、米国市場全体の成長を取りこぼさない構成となっている。

  • 過去の実績において、VTIの平均増配率は9.56%であり、値上がり益に加え高配当化も期待できる。

  • これらにより、銘柄の入れ替えなどを考慮せず、単一銘柄をホールドし続ける上で合理的な選択肢となり得る。

 これらの情報はバンガード社の公式ページを参照しています。

この記事を書いた人

医療現場で作業療法士として働きながら、徹底した支出管理と積立投資(VTI・QQQ・SBI-SCHD等)により資産2,000万円以上を構築。
「人生を最高効率で回す」をテーマに、資産形成、固定費の削減、時短方法を発信しています。

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